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FreeBSDインストールメモ

平成15年11月8日このページ作成開始
平成16年12月10日再インストールに伴い修正
平成19年11月16日末尾に追記 
平成20年8月24日PCを変えました。
 そのうちFreeBSDも入れようと思って、区画だけは確保していたのですが、そこにはWindow7の試用版を入れてしまいました。
 このページの内容は、かなり古いものになっています。

1.はじめに

FreeBSDとの付き合いは、2.2.8のころからです。
このころはNECのPC98でした。
Linuxにも挑戦してみたこともありますが、こちらはグラフィックカードの設定でつまずいてしまい、なぜかFreeBSDの方が私には扱いやすいのです。(これは一般論ではないと思います。)
最近のリリースは簡単にインストールでき、お仕着せでよければXの設定までほとんど問題なく完了できます。
それで、多少でもFreeBSDの宣伝になればいいかと、このページを作りました。
実際のところ、自分の備忘録にしかならないものです。

私の場合、

CDからブートしてインストール、
Xを設定し、
多少のパッケージをインストール、
KDEをやはりパッケージからインストール、
日本語表示と日本語入力ができ、インターネットにつなげられたら、

安心して終わりです。

つまり、フリーなOSも使えるぞ、という状況ができることがまあ目的です。
あ、ちょっと変なメールが来ているときなど、まずこちらで読んでみる、ときなどに使えます。
FreeBSD対応のウイルスはめったにありませんし、ましてや別のパーティションにあるWinXpなどに影響をあたえる可能性はほとんどありませんので。

Unix関係のコマンドはほとんど小文字ですし、大文字と小文字は完全に区別されます。
このページでは、読みやすさと書き込みやすさの関係で、そのあたりがでたらめです。
実際には小文字のコマンドを大文字で打ち込んでもエラーが返るだけです。

このページは、私はこのように作業して運良く動作した、という一例です。
一般論ではないと思いますし、なんの保証もありませんので、念のため。

2.環境

インストールしたPCの構成

マザーボード    845GE MAX (MSI)
CPU         Pen4 2.26GHz
メモリ        1GB (PC2100)
ハードディスク   マスター 120GB(ST3120026A)、スレーブ 同じ
CD          DVD-ROM PIONERR DVD-RW DVR-108
グラフィックボード NVIDIA Geforce4 MX 4000
LANボード     Realtek RTL8139
サウンドボード   Avance AC97 Audio(内蔵)
ディスプレイ    LCD-A15H(I-ODATA)

HDの構成

マスター 4分割(FAT,NTFS,NTFS,BSD)
スレーブ 2分割(NTFS,未使用)

ブートマネージャー

MBM

ルータ



メモリは1GBも積むと、それなりにSwap領域を多く取らないといけないみたいなのでたいへんです。
グラボはあまり新しいものはXが対応していない場合がありますので、安くてほどほどの物を使っています。
LANボードはマザボに付いていたりしますが、間違いなく対応していて安いRealtekを使っています。
DVD-RWは、CDとしてのみの扱いです。
MBMを導入させていただいています。
WinXpとのマルチブートのためです。
FreeBSD付属のブートマネージャーは、上のように多数の領域を作っているような場合は不適のようです。
ルータは家庭内LANを組んでいることもあるのですが、インターネットの設定がとても楽です。
DHCPは使わず固定アドレスです。

3.インストールCDの入手方法

CDからインストールしますので、以前は雑誌の付録をせっせと集めていました。
今はADSLがありますので、

FreeBSD Japanのページから、
FTPサイトに行き、
Disk1のISOイメージをダウンロードし、
CD-Rに焼いて、
インストールCDを作っています。

以前の環境(ADSL)では、ダウンロードに2時間、CD-R焼きに1時間ぐらいかかっていました。
今はBだからもう少し早いと思いますが、新しいバージョンはダウンロードしていません
今後も同じかはわかりませんが、Disk2は必要ありません。Disk1にないものはFTPで落とします。

4.インストール

今回インストールしたのはFreeBSD4.9-RELEASEです。
以下その手順です。

マザボのBIOSでブート順位をCD-ROMから、と設定。
前述の方法で作ったCD-ROMでブート、
ほどなくSysinstall Main Menu画面になります。

インストールする領域を指定する必要があるので、Custom(Install)を選びます。

Partitionでスレーブの空きエリアの9GBを確保。

Bootマネージャーをどうするか聞いてくるので、Noneを指定。

ブートにはMBMを使わせていただきますので。

ここでジオメトリがどうのこうのという警告が出ることもあります。
Noneを選べば大丈夫だと思うのですが。
それとできるだけHDの後ろの領域を使う方がいい(と思います)、
Winの規則にしたがってドライブレターが再構成されると問題が出ることがあります。
私の配置では、FreeBSD付属のBoot Mgrを入れると必ず警告が出ます。
かまわずYesで導入すると、再起動後にWindowsでドライブレターが変更されてしまうことがあります。
WindowsのOSを入れているドライブレターが変更されてしまうとまずアウトです。

LabelでSwap領域を1000MB、残りを全部/に指定。

Swapは搭載メモリ程度確保するようにとのこと。(実メモリが少ない場合は2,3倍に)他の領域は/(ルート)のみで行きます。
セキュリティとかクラッシュを用心する為、できるだけ細かく分けるように、とよく書いてありますが、まあ、自己責任です。

領域を作るとき、たとえばデフォルトとは別にusr2とかいう領域を別パーティションに作っておけばバックアップをとるとき便利です。
たとえばWinで25GB、5GBと二つの空き領域を作っておき、25GBのほうにFreeBSD本体を入れて、5GBの方をusr2としておきます。
再インストールのときは25GBの方だけいじって,usr2は触らずマウントだけします。
これでusr2のファイルは消えません。
最初にWinで領域を作っておくのは、ドライブレターの変更を防止する為です。
Partitionで2つの領域をまとめたり、分割したりしたら、そしてその後ろにWinのOSが存在していたら、間違いなく泣きます。
ドライブレターは変わるし、第一ntldr(boot.ini)関係の数字が変わります。
この場合は多分、MBMでも起動できないはずです。

DistributionsでX-Kernel-Developerを選ぶ。

一応、カーネルの再構築もやります。
ここら付近でPort collectionを入れるか聞いてくるのでYes。

MediaでCD-ROMを指定。

Commitを選択

大丈夫か引き返せないぞ、みたいな脅しが出るので、思い切ってYes。
(自己責任です)

コピーが終わるまで待つ。

私の場合は、ここで少し画面がくずれますがインストールそのものに異常はありません。

終わるとほかの項目を設定するか(多分、かなり意訳)みたいなことを聞いてくるのでYes。

ここでNoを選んで再起動したとしても、Loginしてから/stand/sysinstallで設定できます。

残りの設定ですが、Configureの項目以下

ConsoleでKeymapをJapanese106、

これをしないと後で|とか:とかのキーをさがすのに苦労します。
Dfaultのままですと、英語キーボードに設定されるようです。

Root Passwordを指定、

Time ZoneでAsiaのJapanをセット。

これを抜かすと、時間が9時間狂うことになります。

MouseをEnable

以前はXの設定で最初からマウスが使えるようにする為ででしたが、今は関係あるのかどうか。
マウスは私の光学マウスは不調です。(認識しないわけではないのですが)

User Managementで、

ユーザーを1人追加、Groupをwheel、MenberGroupにoperatorを設定、
LoginShellを/bin/cshに変更。
Group指定は、shutdownとsuを使うためです。
別のユーザーを作るのは、基本的にはセキュリティの為です。
通常の運用をRootでやるのはいけないことだそうです。
また、rootではTelnetやFtpでのログインができませんし。
本当は、私的なグループを作り、通常は何の権限もないユーザーで運用した方がいいのでしょうが、各種設定やインストールでRoot権限が必要ですので、ひたすら面倒なのです。

NetworkingのInterfacesでrl(Realtek)を指定し

自身のIPアドレスを設定、HostとDomainは何でも可、
GatewayとNameServerはルータの内部アドレス。
(ルータの方で、あらかじめネームサーバとして動く、みたいな指定が必要かも)
これだけでインターネットにつながります。ルータのおかげです。
Host名とDomain名は、関係があるとしたら送信メールのヘッダ部に記録されることぐらいと思います。
ヘッダまで読む人はあまりいないでしょうけど。

同じくSendmailをNone。

Sendmailは項目を選択することで、下位メニューがでてきます。
ここで、Noneを選ぶと自動起動しなくなります。
最近このメニューが見つかりません。
その場合はそれ、Unixの伝統的な設定ファイルの直接編集でやります。

StartUpで

Linuxバイナリが動くように設定。
Compat??を先に入れないとうまくいかない場合もあるようです。
というか、いまこれが必要かどうかよくわかりません。

ここでExitInstall。

Menuをいくつかさかのぼる必要があります。

リブートするので、すばやくマザボのBIOSの設定に入り、ブート順位を元に戻す。

※ブートマネージャーをインストールしていないので、このままではFreeBSDは起動できません。

MBMをインストールします。

ここの顛末は省略(WinXPで起動ディスクを作ってインストールしました)。
MBMをインストールするだけで、起動メニューにFreeBSDが出てきます。
MBRを書き直さない限り(前述のNoneを指定)FreeBSDを再インストールしてもMBMは残ります。
MS-Windowsは、再インストールするとMBRを書き直してくれます。
すなわち、MBMも再インストールになります。

もちろん、最初にMBMをインストールしておいてもOKだと思います。

以上で、めでたくFreeBSDが起動できるようになりました。

4.その他の設定

X Window Systemの設定

Xの設定は、FreeBSDのHP(ハンドブックのところ)にあるようにやればXF86Configが作れます。
マウスのホイールやTrueTypeのフォントを使うには、ちょっと追加の設定が必要。

多少のパッケージの追加

Kterm、Kinput2、Canna、Fd、Jlessを追加。
日本語関係パッケージは今回作ったCDにありませんので、FTP(パッシブ)でインストールします。
ともかくもインターネットにつながるので、(回線速度次第ですが)簡単に落とせます。

Fdは、Dos時代に使わせていただいたファイラのクローンですが、インストールCDにはめったに入れてありません。
FTPでもなかなか探しだせません。
Portにはあるのですが、コンパイルの方法を知りません。
バイナリをパスの通ったところに置いておけば動きますので、私は以前入手していたものを、フロッピーに入れていつも持っています。
4.9と5.0以降では対応バージョンが違うようです。しっかり2種類持っています。
UNIXの世界ではファイルを簡単に操作できるようなツールは嫌われるようです。
コマンドラインで操作しなさい、ということです。
Xを設定して、KDEなどを入れればWinのエクスプローラみたいなツールがいっぱいあるのですが。
でも私は、KDE上でもKtermとFdでファイル操作しています。

.cshrcの修正

Editorをeeに、Pagerをjlessに変更。
こうしておかないと、fdが使いにくい。
うっかりデフォルトのままでEを押してしまったら、Viが立ち上がり、終了もできません。
(Viの終了コマンドなど全然わかりません。)
しかし、Viの解説書は携帯必須です。
時々強制的にViが起動するときがあるのです。

5.KDEのインストール

手順としては、もっと前にkernel再構築をするのかも知れませんが、ファイルの編集などは
X Window上でKtermを複数立ち上げてコピーアンドペーストで作業すると、とても楽です。
設定ファイル類は一応バックアップを取ってありますし、Internet上には先達のよきアドバイスとともに、いろいろなファイルの設定例が数多く掲載されています。
それらをマウスの第3ボタンのクリックでコピーさせてもらって使います。
先達の皆様に感謝です。

最低限のXの設定がすめば、KDEをインストールできます。
KDEが立ち上がれば、地球みたいなアイコンを押せばインターネットブラウザが立ち上がります。
マウスの第3ボタンは、ホイールマウスのホイールを押すことで実行できます。
私はこのことをつい最近まで知らずに、3つボタンの古いマウスを探していました。

というわけでKDEのインストールは、

パッケージからというか、/stand/sysinstallのメニューのConfigureのDesktopからです。
作ったDisk1にはKDE関連のパッケージが入っていないこともあります。
そのときは媒体の指定をCDではなくFTP(PASV)としてでダウンロードします。
FTPサイトが数多く選択できますが、多分日本のサイトを指定しないといけないと思います。

あと、パッケージからJa-kde-i18n-・・・もインストールします。

Desktopからのインストールでは、なぜかこのJa-kde-、、がインストールされません。
これをインストールすると、メニューなども一応日本語になります。
もちろん、.xinitrcなどでJa_jp.EUCを指定しないといけませんが。

TrueTypeフォントのインストール(XF86Configの設定も)

ja-kochi-ttfonts・・・
ja-truetypefont-・・・

最初の起動で表示される日本語フォントの汚さには驚かされますが、フォント関係の上手な設定方法も、上記ハンドブックに書いてあります。
KDEのアンチエイリアスにチェックを入れるとTrueTypeなしでも結構きれいになります。
TrueTypeをいれると、もっときれいに(Win並に)なります。

TruetTypeのフォントについては、解説してあるところは少ないですが、Windows用のフォントも使えます。
ただ、マイクロソフトのフォントは転用してはいけない決まりだそうです。
他の有料のフォントを持っておれば堂々と使えます。
設定方法はやはりハンドブックに書いてあります。

Winの.ttcファイル(複数のフォント)は認識されません。
でも、なぜかそのうち見えるようになるのです。ttmkfdirを実行したり、ja-などをインストールしたり、rebootをかけたりしているうちに、fonts.dirにないttcフォントも使えるようになります。
理由はわかりません。結果のみです。

Cannaを起動できるようにします。

どこかのフォルダ(ディレクトリだったか)にあるCanna.sh.sampleをCanna.shに変えるだけです。

.xinitrcの編集

確か遠い昔、KDEのHPを参考にさせていただいた記憶があります。
日本語環境やKinput2を起動するように設定します。

6.KDEの設定

コントロールセンタで

キーボードを日本語106Key、言語を日本語にします。
Kmailは、POPとSMTPを設定し、上記のとおりこちらはメインではないので、
メッセージをサーバーに残す、ように設定します。
KtermをWinでいうところのデスクトップアイコンに登録。
日本語フォントの設定。

なお、このままでは音が出ません。
音源ボードを認識させる為にKernelの再構築が必要です。

7.Kernelの再構築

やはりハンドブックに詳しく解説してあります。

基本的には、GENERICをもとに必要でないデバイスをはずすだけです。
Device pcmを追加すると音が出るようになります。
ハンドブックのとおりにコンパイルしてインストールします。
最近では、めったに失敗しませんが(わからないものは残すという手法で)、コンパイルがうまくいっても、新しいKernelでうまく再起動できるかわかりません。
そのため復旧の方法をしっかり覚えておく必要があります。
まあ、最悪、CDから再インストールすればいいことです。

私のPCでは、うまくいかないときは再インストールというのが標準仕様です。
そのため、設定ファイル類をフロッピーにバックアップしておきます。

8.その他

xmbmonを使わせていただいています。

以前はFreeBSDはなぜかCPU温度が高めで、クーラーなしの部屋での連続運用はちょっと心配でした。
最近のリリースではWinとほとんど同じ温度になるようです。

平成19年11月16日追記
トップページにリンクのある動画集のページは、以前は自宅サーバで運用していました。
この自宅サーバのApacheをFreeBSDで動かしていたわけです。
昨年末、諸般の事情(家を空けるのが心配、夏の暑さ対策が大変など)でレンタルサーバーでの運用に切り替え、自宅サーバを廃止しました。
というわけで、今では時たまKDEのゲームをするためだけに立ち上げています。


9.追記

100921
何年ぶりかにFreeBSDを触ってみたら、すっかり忘れていました。
多少はこのメモが役に立っています。
FreeBSD4.9とKDE3.1です。さすがにネットにも資料が少なくなっています。
KDEに自動ログインする方法があったはずだがと探しました。
まず、kdmを使えるようにしておきます。
/etc/ttysのttyv8を、 ttyv8 "/usr/local/bin/kdm -nodaemon" xterm on secure とします。
これでログイン画面が出るようになります。

次に、KDEのコントロールセンターのログインマネジャーで設定します。
ここで、パスワード入力を省略できるようになります。
Rootで設定、Root以外のユーザーでログイン、となるようです。
さすがにRootでは自動ログインはできないということでしょう。

これでFreeBSD起動後、なにも入力することなく、直接KDEが立ち上がります。 
ただ、コンソール画面へ戻れなくなります。必要な時はKDE上でKtermなどを利用します。




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